酸熱トリートメントの魅力と危険性とは?②

前回の続きです!

失敗の原因の一つが、
【美容師が酸熱トリートメントを理解・扱いきれていない】というのがあります。
ヘアケアを得意としている美容師の間では以前からこういった言葉があります。

『その時代の流行によるダメージ』
 これはどういうことかというとそのままで、その時代に流行ったメニューで必ずそのメニュー独自の失敗によるダメージが起きるってことです。
今が正に酸熱トリートメントのダメージということですね!

例えば、
・デジタルパーマが流行りました。失敗されて髪がチリチリになりました。
・イルミナカラーが流行りました。色が抜けたら髪がブリーチしたみたいになってドライヤーしても乾きにくい。

これらが流行によって作られた新たな髪のダメージです。
こういう流行ダメージの背景には必ず、最新の~や、髪に優しい~、を売り文句にして売りつけるディーラーさんと、そのモノを理解せずにそれを信じて流行りに乗ってしまう美容師さん、我先にと言わんばかりに類似製品を出すメーカーさんなど全てに原因があると思います。

今回の酸熱トリートメントの失敗によるダメージもこの一つでいくつかある酸の中で特に、
【グリオキシル酸】と呼ばれる酸がメインの酸熱トリートメントには注意が必要です。

酸熱トリートメントでその先駆けとして多く使用されその代表格なのがこのグリオキシル酸です。
グリオキシル酸で失敗されてる髪に縮毛矯正をかけるほどリスクが高いものはありません。
それほどにグリオキシル酸による酸熱トリートメントに失敗されると髪の毛の状態が悪化してしまいます。

またグリオキシル酸には更に2つのデメリットがあります。
それは臭いとカラーの変色です。
基本的に酸熱トリートメントは塗布して流して乾かしてストレートアイロンをして終了です。
最後にストレートアイロンをして熱で内部を結合させるので仕上がりは必ず艶々になります。
特に一回目はハリのあるツヤになるので、次もやりたくなりますよね?

ただその工程の中で必ずヘアカラーの色が落ちます。
これは普通のヘアカラーの色落ちの褪色では無く変色です。
そして美容室から帰って初めてシャンプーをする際に、髪を濡らした時に髪から独特の臭いがします。これが酸熱トリートメントが臭いと言われる原因でもあるのですが、臭いのはグリオキシル酸が原因です。

次に続きます!